エコキュートが凍結してお湯が出ない…困った時の対処法と今後の対策について

エコキュートが凍結してお湯が出ない…困った時の対処法と今後の対策について

今回は、普段の蓄電池コラムとは異なり、「家庭の給湯コストを下げてくれる!」と大人気となっているエコキュートに関する情報をご紹介します。

家庭の給湯システムと言えば『ガス給湯器』が有名ですが、近年ではオール電化住宅の増加もあり、電気をエネルギー源とした給湯システムが人気です。その中でも特に人気が高い給湯器が『エコキュート』で、この給湯システムはエアコンなどにも利用されているヒートポンプ技術と貯湯タンクが組み合わさったものです。エコキュートが、家庭の給湯コストを下げてくれる要因は、ヒートポンプユニットにより大気中の熱を効率的に使ってお湯を作ることができる点や貯湯タンクが一体となったシステムのため、お湯を貯めおきできる給湯器だという点です。お湯を貯めておくことができるという特徴があるエコキュートは、電気代が安くなる深夜帯の電気を利用してお湯を沸かすことができるため、給湯にかかるコストを大幅に下げることができるのです。

しかし、『ヒートポンプユニット+貯湯タンク』というシステム構成になるエコキュートは、設置のためにそれなりのスペースが必要になり、大抵の場合は屋外に設置することとなります。したがって、冬場の特に寒い日には、エコキュートの配管が凍結してしまい「お湯が出なくなってしまう」というトラブルが発生する場合があるのです。もちろん、配管凍結などはガス給湯器を利用している場合でも発生することはあります。

それでは、生活に必要なお湯が突然でなくなってしまった場合、どうすれば良いのでしょうか?
配管凍結が原因でお湯が出なくなっているだけであれば、気温の上昇を待って、凍結が無くなれば普通にお湯が出るようになりますので、そこまで心配する必要もありません。しかし、何年も利用しているエコキュートの場合、配管自体の劣化が進行しており、凍結が原因で配管に亀裂が入ったり、破裂して水漏れが起きたりと予想外のトラブルまで発展する可能性があるのです。そこで今回は、エコキュートが配管凍結でお湯が出なくなってしまった時の対処法やそもそも凍結させないために必要な対策をご紹介します。

エコキュートが凍結してしまった時の対処法は?

冬場でも、特に気温が下がった日の朝などであれば、「朝起きて顔を洗おうと思ったらお湯が出ない」「リモコンに良く分からないエラー表示が出ている」などと言ったトラブルに見舞われてしまう場合があります。

こういった現象は、北海道や東北地方など、極寒地域に発生するトラブルだと考えている人もが多いかもしれません。しかし、普段は寒い日でも『0℃』程度までしか気温が下がらないような地域でも、年に数回程度の極端に寒い日には、配管凍結が起こってしまい、お湯が出ないといったトラブルが発生してしまう可能性があるのです。逆に、極寒地域などであれば、そもそも配管に凍結防止対策を念入りに施している可能性が高いので、凍結などのトラブルは少なくなるかもしれません。

こういった配管凍結は、屋外に設置することが多い給湯システムではよくある事なのですが、注意しておかなければならないポイントもあります。例えば、外気温の影響で、配管内で水が凍結しただけであれば、時間経過とともに気温が上がることで自然とお湯が出るようになるのでそこまで大きなトラブルとは言えません。しかし、導入からそれなりの時間が経過しているエコキュートなどであれば、配管自体の劣化が進行しており、凍結によって配管が破裂してしまうなんて恐れがあるのです。もちろん、配管の破裂までトラブルが発展した場合、修理費用もそれなりの出費を覚悟しなければいけません。
それでは、エコキュートを利用中のご家庭で、「配管凍結でお湯が出ない」となってしまった場合の対処法をいくつかご紹介しましょう。

対策① しばらく放置する

エコキュートで配管凍結が起こった場合、最も簡単な対策は「気温が上がるまでしばらく待っておく」というものです。基本的には、夜中に気温が下がったことが原因で、配管内の水が凍結を起こしているだけですので、配管などに不具合が出ていないのであれば、しばらく放置して気温が上がればお湯が出るようになります。外気温が上がってきたら、リモコンのエラー表示を消してエコキュートの運転をしてみましょう。
特に急いでお湯を使う必要はない場合などは、この手法が最も手軽ですので、給湯栓を少し開いて待っておきましょう。

対策② 凍結した配管にぬるま湯をかける

エコキュートからお湯が出なくなってしまった時に、「すぐにお湯を使いたいのに!」という場合もあるでしょう。そのような場合には、対策①のように悠長には待っているわけにはいかないので、何とか早く使えるようにしたいと考えるでしょう。
このような場合には、配管凍結を起こしている部分にぬるま湯をかけて、無理やり凍結を解除するのが有効です。エコキュートの場合、「タンクからヒートポンプにつながる配管」や「タンクから浴槽の循環口につながる風呂配管」が凍結を起こしますので、この部分にぬるま湯をかけるようにしましょう。
注意が必要なのは、「早く凍結を溶かしたいと、熱湯を配管にかけてしまうのは危険」だということです。凍結した配管にいきなり熱湯をかけてしまうと、配管に亀裂が入ってしまう危険があります。配管凍結を溶かすときには、配管にタオルを巻き、その上から人肌より少し暖かいぐらいのぬるま湯をゆっくりとかけて下さい。最後は、水分をしっかりとふき取るのもお忘れなく。

エコキュートの配管凍結を防ぐためには?

ここまでは、冬場にエコキュートが凍結してしまい「お湯が出ない」となってしまった場合の対処法をご紹介しました。しかし、本来は「凍結をどうやって解消すれば良いのか?」ではなく、「凍結させないためにはどうするか?」という凍結対策を考えておかなければいけないのです。上述していますが、長く使用しているエコキュートであれば、配管凍結を原因に、配管の亀裂や破裂などのトラブルを引き起こしてしまう危険があるため、凍結自体を防がなければ、多額な修理費用が必要になってしまうというケースも考えられるのです。
以下で、エコキュートの凍結対策として有効と言われている手法をいくつかご紹介しておきます。

対策① 寒い日は蛇口から水を出しておく

エコキュートの凍結対策の中で最も簡単な方法がこれです。天気予報などで、配管凍結の恐れがあるほど気温が下がる日には、お風呂の蛇口を少しだけ開けて、常にちょろちょろと水が出る状態にしておけば良いのです。こうすることで配管内の水が流動している状態となり、凍結を防ぐことができます。出しておく水の量は、1分間にコップ1杯(200ml)程度の水でOKで、水道代としては一晩中、水を出していたとしても100円以下で済むはずです。
もちろん、せっかく水を出すのですから、それを無駄にするのではなく、バケツなどで受けておき、溜まった水を翌日の洗濯に利用するなどとすれば、水道代も無駄にすることはないのではないでしょうか。注意が必要なのは、エコキュートの機種によっては、温度設定で『水モード』を選択できないタイプがあることです。こういったタイプのエコキュートの場合、お湯を出しっぱなしにすることとなるので、日中の生活に必要なお湯が足りなくなってしまい、沸き増しで余計な光熱費がかかる可能性があるのです。したがって、この方法は、水モードなどを選択できるエコキュートで行ってください。

対策② 浴そうにお湯や水をはっておく(フルオートのみ)

この方法も比較的単純です。前日、家族全員がお風呂に入った後、残り湯を全て排水するのではなく、循環口の中心から約10cm以上を目安としてお湯を残しておくのです。
エコキュートのタイプがフルオートの場合、外気温が約3℃を下回ると、風呂配管の凍結予防運転を自動で行う機能があるのです。この機能が動作すれば、配管内の水が流動することとなるので、配管凍結を防ぐことができるのです。ちなみに、お湯を全て排水してしまい浴槽に水が溜まっていない場合には、30分おきに循環口から水を出すなどの動作を行いますので、深夜に作動音が鳴ってしまいます。そのため、夜間に気温が下がる日には、浴槽の水を残しておくのがオススメです。

対策③ 凍結防止アイテムを利用する

ここまで紹介した、エコキュートの配管凍結防止策は、天気予報などで特別に寒くなると言っている場合など、一時的に行える凍結防止策となります。つまり、極端に寒い日には『特別にいつもと違う対策を行う』必要があり、忘れてしまっていて、配管凍結を招いてしまうなどと言うリスクもあるのです。
エコキュートの配管凍結には、こういった一時的なものではなく、恒久的に配管凍結を防ぐための手法も存在していますので、以下を参考にしてください。

  • 配管保温保護カバーで配管を保護する
    配管保温保護カバーは、発泡スチロールのような保温素材で、配管の外側から設置することで配管の凍結を防ぐことができるのです。最近では、ホームセンターなどでも販売されていますし、施工も非常に簡単ですので、エコキュートの配管凍結を防ぎたいと考えている方は、自分で設置してみても良いのではないでしょうか。
  • 凍結防止用ヒーターを設置する
    凍結防止用ヒーターを取り付けて置いた場合、外気温が一定以下に下がると、ヒーターが自動で起動し、配管の凍結を防いでくれます。この設備は自分で施工するのは難しいと思いますが、電気屋さんならどこでも設置できると思います。凍結防止用ヒーターの価格は、長さによって異なるのですが、業者さんに設置してもらう場合でも数万円程度で収まると思います。

エコキュートの配管凍結を恒久的に防止したい場合には、上記のように配管自体に何らかの対策を行う必要があるでしょう。したがって、エコキュート導入時などに、配管凍結を防ぐための対策も同時に行ってもらうようにするのが最もオススメです。

まとめ

今回は、冬場のエコキュートの代表的なトラブルである、「配管が凍結してお湯が出ない」となってしまった場合の対処法と、凍結させないための対策についてご紹介しました。

冒頭でご紹介したいるように、エコキュートは屋外に設置するのが一般的な給湯システムとなりますので、外気温の影響を受けやすく、極端に気温が下がってしまった朝などには、配管が凍結してお湯が出なくなるというトラブルも少なくないのです。こういった凍結関係のトラブルについては、北海道や東北地方など、冬場になると極端に寒くなる地域で起こるものだと考えているのではないでしょうか?しかし、その考えは少し間違っており、極寒地域などであれば、配管が凍結するような気温になるのが当たり前ですので、施工時に何らかの対策がとられるため、「配管が凍結で…」といったトラブルは意外と少ないのです。

つまり、本当に注意が必要なのは、普段は冬場でもそこまで気温が下がることはないような地域で、何の対策も取られておらず、年に数回程度の極端に寒い朝にはお湯が使えず困ってしまうなんてことが増えるのです。もちろん、凍結だけで済めば、時間が解決してくれるのですが、配管の破損まで招いてしまう危険があるということは忘れない方が良いでしょう。今年もこれから本格的な冬がやってきますので、本稿でご紹介した内容は是非覚えておきましょう。

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